Cisco Catalyst Center/Cisco Spaces導入事例

佐久総合病院グループ様

一元管理を柱に4拠点のネットワークを刷新
信頼する未来創造パートナーと共に医療DXを加速

佐久総合病院グループ様:病院外観とイメージ写真

長野県佐久市の中核病院である佐久総合病院グループ。同院は、デジタル活用の重要な基盤となるネットワークの刷新に取り組んだ。目的は点在する4拠点のネットワークの効率的な管理とさらなるDXの加速。そのために「Cisco Catalyst Center」と「Cisco Spaces」を活用している。構築パートナーには、豊富な医療ITのノウハウを評価してユニアデックスを選定。Cisco Spacesの位置情報を活用したスマートホスピタルの実現にも共に挑戦しようとしている。

業種
医療・ヘルスケア

事例のポイント

導入前

  • ネットワーク管理のベースは紙やPDFの図面。変更や追加などの記録が正確に反映されておらず、図面と実態が異なっていることもあった
  • システム課のメンバーが常駐していない拠点でネットワークトラブルが発生すると、電話だけでは正確なことが分からず、原因特定や復旧に時間がかかる
  • 4拠点は地理的に離れており、遠い場所は佐久医療センターから車で約40分かかる。トラブルが発生すると、その間はネットワークがダウンし続けることになる
  • 無線LANにつながる機器の所在場所を可視化して、正確に管理したい

導入後

  • Cisco Catalyst Centerを利用して、4拠点のネットワークを一元管理。管理工数の削減と安定運用を両立
  • ネットワークにトラブルが発生しても、問題のある機器を特定することができ、現地に行かなくても対処できる
  • Cisco Spacesによって、無線LANにつながる機器の位置情報を可視化
  • 位置情報を活用したスマートホスピタルの実現など、新ネットワークを有効活用してDXを加速

導入詳細

経緯離れた4拠点のネットワーク
診療を止めないために効率的に管理したい

写真:山崎 陽平 氏

JA長野厚生連
佐久総合病院
佐久医療センター
システム課 課長
山崎 陽平 氏

本院である佐久総合病院の他、佐久医療センター、小海分院、小海診療所の4拠点を中心に、2つの老人保健施設、6つの訪問看護ステーション、宅老所などを有する佐久総合病院グループ。地域中核病院として、長野県佐久市を中心とする地域の保健・医療・福祉を守っている。

同院は2023年をDX元年と位置付け、積極的にデジタル活用に取り組んでいる。2024年度には、院内の内線携帯電話を廃止し、約1000台のiPhoneを導入した。「音声通話だけではなく、Microsoft Teamsなどを活用したチャットやビデオ通話、ドキュメント共有などが可能になりました。『相手が電話に出られるかどうかを気にせず、いつでもメッセージを残せる』『言葉だけでは伝わりづらい傷口の様子、リハビリ時の運動状況などを写真や動画で伝えられる』など、現場のコミュニケーションの変革につながっています」とシステム課 課長の山崎 陽平氏は言う。

ネットワークはこのようなDXを支える重要な基盤となる。今後、さらにDXを加速させることも見据え、同院は老朽化したネットワークの大規模な刷新に取り組んだ。

新ネットワークに求めた最も大きな要件は、 複数拠点のネットワークを効率的に管理できることである。佐久医療センターにオフィスを構えるシステム課の限られた人員で、佐久総合病院、佐久医療センター、小海分院、小海診療所の4拠点のネットワークを管理しなければならず、運用業務に工数がかかっていたからだ。

例えば、ネットワーク管理のベースは紙やPDFの図面。中には、ネットワークの変更や追加などの記録が正確に反映されておらず、図面と実態が異なっていることもあった。「図面ではあるはずの場所に機器がないということもありました」と山崎氏は言う。

また、トラブル対応も容易ではなかった。「ネットワークがつながらない」という連絡を受けても、現地にいる職員はITの専門家ではないため、電話だけでは正確なことが分からないことが多く、すぐに原因を特定し、復旧することは難しかった。行ってみると「ケーブルが抜けていただけ」といったケースもあったと言う。

しかも、4拠点は地理的に離れている。例えば、佐久医療センターから小海診療所までは車で40分ほどかかる。トラブルの連絡を受けてすぐに出発しても、その間、ネットワークはダウンし続けることになる。「病院として診療を止めることは許されません。ダウンタイムを最小化することは、新ネットワークの重要なテーマでした」と山崎氏は話す。

プロセス常に顧客の視点に立つ姿勢
医療ITに関する豊富なノウハウを信頼

新ネットワークの構築に向けて、同院が選定したのがシスコのソリューションである。具体的には、GUI(Graphical User Interface)を通じたネットワークの可視化や一元管理、運用の自動化などを実現するネットワーク統合管理プラットフォーム「Cisco Catalyst Center」と、人や機器の位置情報を可視化するクラウドサービス「Cisco Spaces」を管理の中核に据えることを決めた。

「Cisco Catalyst Centerを利用すれば、いつでも、どこからでも4拠点のネットワークを一元管理できます。リモートから機器の設定を変更したり、ソフトウエアのアップデートを行ったりすることも可能。トラブル発生時、現地に行かなくても対処できるようになります」と山崎氏は言う。

一方、Cisco Spacesに求めたのは「機器がどこにあるかわからない」という場面への対応だ。Cisco Spacesは、無線LANへのアクセス状況からデバイスや人の情報を取得し、その位置をリアルタイムに可視化できるクラウドサービスである。近年では、フリーアドレス制オフィスでの人の所在確認や会議室利用の最適化、工場や病院での機器管理・資産追跡などに活用されている。「私たちが期待したのは、ケーブルをたどることができない無線LANにつながる機器の管理です。Cisco Spacesは、そのような機器の場所を可視化でき、いざというときの切り札になります」と山崎氏は言う。

これらのソリューションを提案し、新ネットワークの構築を担っているのはユニアデックスである。「ユニアデックスとは普段から緊密にコミュニケーションを取っているので、安心感があります。私たちが難しい要望をぶつけても、ユニアデックスはできないとは言わず、どうすればできるのかを検討してくれる。複数の企業が参加する打ち合わせなどでは、その姿勢がさらに際立ちます」(山崎氏)。

また、山崎氏はユニアデックスの持つ医療ITの豊富なノウハウにも信頼を寄せている。「例えば、病院のネットワークにおいて、注意しなければならないのが医療機器のリモートメンテナンス回線です。回線がサイバー攻撃に悪用され、大きな被害に発展したインシデントもあることから、適切な対応が求められます。各医療機器ベンダーからはそれぞれ異なる仕様の回線を敷きたいと求められますが、それが当院のセキュリティポリシーと合致しないこともある。そうした際、ユニアデックスに相談すると、豊富な引き出しから適切な提案を行ってくれます」と山崎氏は言う。

図:Cisco Catalyst Centerでできること
Cisco Catalyst Centerでできること

効果・今後位置情報を活用したスマートホスピタル構想
さらなるDXの加速を目指す

新ネットワークの導入は、4拠点のうち、まずネットワーク更改のタイミングを迎えた佐久医療センターから開始した。「音声通信を支えることも踏まえた帯域設計となっています。ユニアデックスが立ててくれた綿密なスケジュールの基、新旧の切り替えもスムーズに終えることができました」(山崎氏)。残りの3拠点も段階的に新ネットワークに移行していく計画だ。

全拠点への展開が終えれば、Cisco Catalyst Centerを通じて4拠点のネットワークを一元管理し、トラブル時のダウンタイムも最小化できるようになる。また、Cisco Spacesによって、機器の場所を見失うこともない。「システム課の職員だけでなく、多くの職員が無線LANに接続する機器を容易に管理できるようになるはずです」と山崎氏は話す。

また、同院はすでに新ネットワークを活用したDXの新構想にも着手している。特に大きな期待を寄せているのがCisco Spacesの位置情報の活用だ。「受付を済ませた患者さんの位置情報を確認し、スマートフォンを通じて、次に向かうべき診察室や検査室に案内する『スマートホスピタル』を実現。患者さんの利便性を向上できないかと検討しています。案内の仕組みは、災害時の最適な避難誘導にも利用できるはずです。他にも、勤怠管理と連動させて職員の出退勤を自動記録したり、手助けを求めたい場合に、近くにいるスタッフだけに限定して依頼通知を行ったり、ベッド稼働管理や医療機器の所在把握に応用したり、位置情報にはさまざまな可能性があると考えています」と山崎氏は説明する。もちろん、ユニアデックスは、Cisco Spacesにおける豊富な実績やノウハウを生かし、その取り組みを強力に支援する構えだ。

佐久総合病院グループのDXは、ネットワークの刷新を機に、さらに加速しようとしている。「Microsoft Teamsでやり取りした画像や動画を電子カルテに取り込むなど、さまざまなアイデアがありますが、どのようなDXプロジェクトも、ネットワークが重要な基盤となることは間違いありません。ですから、ユニアデックスは医療DXの重要なパートナー。今後も、私たちと共に未来を創造してくれることを期待しています」と最後に山崎氏は述べた。

2025年09月取材

お客さまの評価

情報共有会の主催など幅広い支援に感謝

ユニアデックスは、システム構築の支援だけでなく、長野県のさまざまな病院のIT担当者が集う情報共有会を主催してくれています。私たちユーザーが主体となって議論できるよう配慮してくれており、非常に有意義な会となっています。情報共有を通じて、私たち病院側に地域医療を支える仲間としての一体感が生まれています。

お客さまプロフィール

佐久総合病院グループ

長野県佐久市にある地域中核病院。JA長野厚生連に属している。名誉総長である故若月俊一氏の地域住民の健康を支える「農民とともに」という理念を継承し、予防から救急、急性期、慢性期、在宅医療までを一貫して担い、地域完結型医療体制を構築している。

  • 所在地
    長野県佐久市臼田197番地(本院)
  • 開設
    1944年